少子化とライバル登場で終焉する「薬学部像」

入学定員充足率と合格率が低ければ間違いなく「危険水域」

2024年5月1日号

「エイプリルフールの冗談かと思った」という人もいただろう。4月1日に発表された姫路獨協大学の「25年度からの薬学部の学生募集中止」だ。実は、同大学は姫路市に公立化を求める要望書を提出したが、市が設けた審議会が2年前に公立化は無理、と答申。以来、動向が注目されていた。　その一方、千葉科学大学が23年10月に姫路獨協大と同様、千葉県銚子市に公立化を要望した。両大学とも薬学部として存続できるのか危惧されていただけに、今年の薬剤師国家試験の結果は注目の的だった。　ともかく、23年度の第109回薬剤師国家試験の結果を見ると、もっぱら薬剤師を送りだす私立大学の新卒合格率では名城大学が驚異的な98.64％で22年度（第108回）に続きトップとなった。2位は97.08％の国際医療福祉大学。3位には94.70％の近畿大学と続き、90％以上の合格率を記録したのは11大学... 「エイプリルフールの冗談かと思った」という人もいただろう。4月1日に発表された姫路獨協大学の「25年度からの薬学部の学生募集中止」だ。実は、同大学は姫路市に公立化を求める要望書を提出したが、市が設けた審議会が2年前に公立化は無理、と答申。以来、動向が注目されていた。　その一方、千葉科学大学が23年10月に姫路獨協大と同様、千葉県銚子市に公立化を要望した。両大学とも薬学部として存続できるのか危惧されていただけに、今年の薬剤師国家試験の結果は注目の的だった。　ともかく、23年度の第109回薬剤師国家試験の結果を見ると、もっぱら薬剤師を送りだす私立大学の新卒合格率では名城大学が驚異的な98.64％で22年度（第108回）に続きトップとなった。2位は97.08％の国際医療福祉大学。3位には94.70％の近畿大学と続き、90％以上の合格率を記録したのは11大学に上

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